疾患について

緑内障

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緑内障とは?


眼圧が異常に高くなる病気。青底樋(あおそこひ)ともいう。眼圧が高すぎると、目から入ってきた情報を脳に伝達する、視神経という器官が障害されます。

約100万本ある視神経の神経線維が徐々に減り視野が狭くなります。

症状が進むと失明に至ることもあります。

40歳以上の約20人に1人、70歳以上は8人に一人罹患していると考えられています。

~眼圧とは~
眼の中に満たされている(房水)が一定の圧力を保ちながら循環しています。この房水による眼球内の圧力を眼圧といいます。

眼圧の正常範囲は10~20mmHgとされています。緑内障はいくつかの種類に分けられています。

西洋医学の視点から

<原因>
①続発緑内障

ぶどう幕炎、目の手術、目のケガ、点眼薬等の副作用、糖尿病、脳疾患により眼圧が上がる事で発症。

②原発緑内障
(1)解放隅角緑内障:
一番多く、眼圧の上昇は軽度で慢性緑内障がほとんどです。
視野障害の進行のゆっくりです。

眼圧が20mmHg以下でも発症する「正常眼圧緑内障」もこれの一部です。

(2)閉塞隅角緑内障:
房水の出口(隅角)が虹彩によって塞がれ、狭くなる事で発症。

眼圧が急激に上昇して一気に視神経が圧迫されるためすぐに病院で処置してもらわないと失明する可能性があります。

水晶体の大きさに比べ前眼部の容積が先天的に小さい人に発生しやすく、このような人は中年以降に水晶体が厚くなると、前房が浅くなり隅角が狭くなります。

③発達緑内障 
隅角の発達異常により眼圧が上昇し、視神経を傷めてしまう事で発症し、3万人に1人が発症すると報告されています。

発達緑内障の多くは、遺伝性はなく、原因ははっきりしていないがCYP1B1という遺伝子に変異を認めるケースが報告されています。

(1)早発型発達緑内障:
生まれてすぐ発症。生後1歳までに約80%が発症します。
(生まれたときにすでに起こっている場合は先天緑内障と呼ぶ。)

(2)遅発型発達緑内障:
隅角の発達異常が軽く、10~20歳代で発症する。

(3)他の先天異常
無虹彩症、スタージ・ウェーバー症候群、ペータース異常などを伴う発達緑内障            

~症状~
自覚症状としては、見えない場所(暗点)が出現したり、見える範囲(視野)が狭くなる症状が一般的です。

しかし進行がゆっくりなため自覚症状がなく、かなり症状が進行して視野障害や視力が低下してから気が付くことが多い。

また、急激に眼圧が上昇した場合は、眼痛・充血・目のかすみ・頭痛・吐き気が出現することもあります。その場合はすぐに治療を要します。

~検査~
眼圧検査 隅角検査 眼底検査 視野検査

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<西洋医学的治療>
眼圧を下げることが出来れば、進行を防止したり遅らせることも出来る可能性もありますが、ひとたび障害された視神経は残念ながら回復することはありません。

早期の内に発見、治療出来れば失明に至る危険は低くなります。

(1)薬物療法
多くの緑内障では治療の基本となります。緑内障のタイプ・重症度・眼圧の高さなどに応じて処方されます。

一種類の目薬だけで効果が少ないと判断された場合は、複数の目薬を組み合わせて処方されます。

眼圧を下げる飲み薬もありますが、全身の副作用が強く出ることがあり、内服できない場合もあります。

(2)レーザー治療

二種類あり、一つは、虹彩にレーザーで穴を開けて、眼内の房水の流れを変えるもので多くの閉塞隅角緑内障がこの方法で治療します。

もう一つは、繊維柱帯にレーザーを照射することで房水の排出を促進する治療で、一部の解放隅角緑内障に効果があります。

(3)手術
薬物療法やレーザー治療が効果が見られない場合。房水を眼外に染み出すように細工をする手術と、繊維柱帯を切開して房水の排出をしやすくさせる手術がある。

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東洋医学の視点から

<原因>
肝は「目に開竅(かいきょう)するといわれ、足の厥陰肝経の流れが目を通っていることや、肝経が血を蔵していることから、それらの肝の陰血が目を栄養し潤わせていることを指す。

古典によると、「黄帝内経霊枢」脈度編

肝気通於目、肝和則目能辨五色葳牟
(訳)肝気は目に通じており、肝が調和していれば目が五色を弁別することが出来る。

五臓六府之精気、皆上注於目而為之精
(訳)五臓六腑の精気は、皆目に上注し精となる。

五臓六腑の精が目に集まることによって、目が「視る」という機能を備えることが出来る。


<東洋医学的治療>
●実証
「肝火上炎」

肝気が鬱屈し続けた結果、化火し、経絡に沿って上逆し、目系を傷つける。

症状:眼痛、充血、瞳孔の散大、視力低下、吐き気、嘔吐。

治法:清熱瀉火

「気滞血瘀
気の運行が妨げられたり、血の運行が緩慢・停滞することで、目へ気血の運行が十分に行き届かず、清竅・清陽(体内に存在する陽気。)が上昇し、栄養している目、鼻、口、耳の七つの竅(穴)を閉塞する。

症状:眼痛、口が苦い、視野の歪み。

治法:活血化瘀

「痰湿上逆」
湿痰を溜まらせやすい体質、飲食不節による脾胃の損傷などにより脾気が虚すことで湿痰が停滞し、それらが清竅・清陽が上昇し栄養している目、鼻、口、耳の七つの竅(穴)を閉塞するため陽気が目系を栄養できなくなる。

症状:頭痛、眼痛、視力障害、瞳孔散大、眩暈、嘔吐。

治法:清熱化湿 和胃降逆

●虚症
「肝腎陰虚」

外邪が深く肝腎まで入ったことや、「七情内傷」「久病傷陰」「精血不足」などの要因により起こり、精血が不足し清竅・清陽が上昇し栄養している目、鼻、口、耳の七つの竅(穴)をを栄養できなくなる。

更に、陰が陽を制御できなくなり陽気が上に高ぶることで清竅をかき乱す。

症状:虹視、瞳孔散大、頭痛、眼痛、悪心、腰や膝の無力感

治法:滋陰降火 養血活血

「陰虚火旺」
憂慮過度により、心血、肝血(目、筋肉、爪、臓腑、経絡などに潤いや栄養を与える)が不足し、陰血の不足から虚火上炎が生じ、清竅・清陽が上昇し栄養している目、鼻、口、耳の七つの竅(穴)をかき乱す。

症状:動悸、頭のふらつき、眩暈、顔面紅潮、五心煩熱

治法:養血寧心 滋陰降火

「心脾両虚」
心は血脈を主り、脾は血を生み出し統率する。心が脾を虚すことで血が不足し、血が目を養うことが出来ず発症する。

症状:眼精疲労、食欲不振、動悸、不眠、多夢、下痢

治法:補益心脾


<予防>
眼圧を下げることで緑内障の予防になると考えられます。

~眼圧を下げるツボ~
○玉枕(ぎょくちん)

両目の高さで後頭部の一番骨が出ている部位から指2本分くらい耳側の所、強すぎない程度に押す。目のトラブルの他に、頭痛、眩暈、白髪や抜け毛にも良いツボです。

○天柱(てんちゅう)
後頭部の髪の生え際にある2本の筋肉(僧帽筋)の外側にある窪み。左右同時に押す。頭痛や首のコリにも有効です。

○攅竹(さんちく)
眉毛の眉間がわの所目を閉じて下から押し上げるように押す。老眼や頭痛、目の痛みにも良い。

○光明(こうめい)
足の外くるぶしの出っ張りから指4本+3本上の腓骨の前方。目に関連する場所の血流が増加するため眼精疲労や目の調節機能を回復させる。

○行間(こうかん)
足の親指と人差し指の間の付け根。眼圧を下げる効果があり、お灸をすえると良い。ストレス、睡眠不足、パソコンやスマホ等の長時間の使用で目が疲れたり、目の周りの血流が悪くなり、疾患に繋がると考えられます。

また、緑内障や眼精疲労の方に首や肩の凝り、後頭部の凝りや痛みを感じている方が多く見られます。首や肩、頭部のマッサージを行い、血流を良くすることも効果的です。

他に、目は東洋医学用語で言うところの「肝」と関わりが深いですので、目の症状を改善するには「肝」を正常にする必要があります。

この肝は特にストレスによって影響を受けますので、予防法としてはストレスをなくす事が重要となってきます。

また、肝と関わりが深いのは五臓の「腎」です。腎は水分を多くもっている臓で、これが熱くなりやすい肝を冷やすラジエーター的な役割があります。なので、腎の水分を増やす為、水分を大目に摂ると結果的に肝を落ち着けることができます。

オススメなのは、寝る前に「白湯」を飲む習慣付けが効果的です。

まとめ

緑内障は進行すると失明してしまう怖い病気ですが、早期の治療と予防で症状が緩和されます。

また、鍼灸での治療や予防も効果は高いですので、試してみてはいかがでしょうか?

他のオススメの予防法とは⇒

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