疾患について

腱鞘炎

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腱鞘炎とは?


腱鞘炎とはその部位の使い過ぎにより、腱を包んでいる腱鞘という部分と腱が摩擦により炎症してしまうことで、腫れてしまい痛みが出るものです。

腱鞘炎と言うと手首などのイメージが多くあると思いますが、指や足首の腱鞘が炎症するものも腱鞘炎と言います。

炎症の出る場所により病名が変わりますが、原因は同じものです。

手のひら側に痛みが出る場合の多くはバネ指、手首付近に痛みが出る場合はドケルバン病、足首の付近に痛みが出る場合は後脛骨筋腱腱鞘炎となります。

また腱の炎症のみのものは腱鞘炎ではなく、腱炎として言われます。腱炎には肩関節の腱板炎やアキレス腱炎などがあります。

~腱鞘炎の特徴~
主に腱鞘と腱の間での摩擦が原因となるため、動作時痛があり、安静にしている時には痛みが出ないことが多いです。

やる人の特徴としては、使い過ぎによるものが多くあり、手先の器用な仕事や良く手を使われる仕事の方がなりやすいく、職業病とも言われます。

なりやすい職業としては、美容師さん、料理人さん、保育士さん、アスリートさんやパソコン作業の多い方などがよく言われます。

また最近ではスマートフォンやゲームのし過ぎなどでなってしまう方も多くなっているので、ご注意ください。

●バネ指の場合
①指の付け根部分を軽く抑える。
②その抑えている指を曲げ伸ばしする。

(ポイント:早く動かそうとしなくていいので、しっかりした曲げ伸ばしを行ってください。)

曲げ伸ばしをする際に指がぎこちなく感じる場合や引っかかる感じ、また痛みが伴う場合はバネ指の可能性があります。

バネ指の特徴として、曲げた状態で固まってしまい、バネのように急に伸びると言うのがあります。その症状がある場合には、なるべく早めに治療を始めるのをおすすめします。

●ドケルバン病の場合
ドケルバン病の検査方法はいくつかありますが、どれか一つでも気になるようでしたら、可能性があるまたは、早めの予防で腱鞘炎となるのを防ぐことができますので、病院や整骨院などで診てもらってください。

1.フィンケルシュタインテスト
①親指が上になるように手を出す。
②その状況から親指を小指の付け根に向けて曲げる。
③曲げた親指を下に引っ張る。


親指を伸ばした際に痛みが出た場合ドケルバン病の可能性があります。

2.フィンケルシュタインテスト変法
①親指を掌で包む様に手を握る。
②そのまま手首を下の方向に向けて倒す。


手首を下に倒した際に痛みが出た場合はドケルバン病の可能性ある。

西洋医学の視点から

<原因>
使い過ぎにより腱鞘と腱の間で摩擦がおこり、炎症や痛みが出てしまうことが多い。

多くの場合、しょうがないと諦めて痛みを堪えてしまう方が多く、悪化させてしまう場合が多い。


<西洋医学的治療>
使い過ぎによる炎症が原因のことが多いため、テーピングなどを用いて安静にし、痛みが強い場合には痛み止め、塗り薬を使用して自然治癒を目指します。

それでも痛みが引かない場合は注射での治療、それでも痛みが引かない場合には最終的に手術となることもあります。


<予防>
定期的なケアをすることで、悪化を防ぐことができます。

違和感や痛みを感じた際には、無理をせずになるべく使わないようにすること。

初期段階で有れば安静にすることで、元に戻ることが多いです。また使用し過ぎたと感じた際に、アフターケアでアイシングなども効果的です。

早期に気付き治療を始めることが大切となります。

痛みを感じたタイミング、違和感を感じたタイミングでテーピングや炎症を抑える様に冷やすなどが効果的。

再発させてしまう方も多いので、しっかりと再発防止を心がけてると良いです。

東洋医学の視点から

<原因>
東洋医学ではその部分の使いすぎを主な原因として見ています。そして、それ以外の部分からも原因となりうる物を見ていきます。

例えば、目の使い過ぎや肩こりにより血液循環の悪化やストレスなどによる筋緊張なども東洋医学でみる、東洋医学でいう、肝や心包に負担がかかるのも原因と考えられている。


<東洋医学的治療法>
テーピングなどを用いて安静にするところは変わらない。

鍼灸治療にて、標治法と本治法を合わせてアプローチを行なっていく。

標治法とはその症状のある場所に直接アプローチを行うこと。本治法とは病の根源となっている部分を経穴などを用いて全体的に治療を行うこと。

腱鞘炎の場合はバネ指やドケルバン病に対しての鍼灸治療に加えて、その原因の一つと考えられる目や筋の使い過ぎ、ストレス緩和の治療も行う。

首回りの経穴や肝経や心包経の経穴を用いて全身治療も行われていく。


<予防>
西洋医学と同様使いすぎを気をつけることが大切です。

またストレスを溜め込みやすい方などはストレス発散方法を見つける。

目の使い過ぎや首や肩こりの血液循環の乱れから来ている可能性がある方は、無理をせずに定期的にそのアプローチを行う。

まとめ

腱鞘炎はご自身で無理をし過ぎて発症するのとが多いので、無理をしすぎないようにすることで、早く治り、仕事も効率よく行える。

また安静にすることがとても大切ではあるのですが、冷やして固定をし過ぎてしまうと今度は関節稼働域を狭めてしまうこともあるため、専門家によるストレッチや指導を受けた方が治療後の経過も良くなるため、自分で判断し、自分のみでの治療を完結させてしまうのは危険があることがあるので注意が必要です。

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