疾患について

不眠症

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不眠症とは?


不眠症とは、
眠りに入るまでに時間がかかる「入眠障害」、朝早くに目が覚めてしまう「早朝覚醒」、眠っていても途中で目が覚めてしまう「中途覚醒」などの状態が一ヶ月以上続き、倦怠感、集中力低下、意欲低下、食欲不振など日常生活に異常をきたす場合を指します。

不眠症は今、や日本の国民病とも言われ、日本人の5人に1人の人が、「睡眠で休養が取れていない」、「何らかの不眠がある」と回答しています、不眠症の症状を訴える人は加齢とともに増加します。しかし最近では、30歳以下の若年層や小、中、高校生の不眠症も増えて来ています。

西洋医学の視点から

<原因>
不眠症はこれと言った特定の原因があるわけではなく、様々な要因が重なることで不眠症となるのです。

~不眠の要因となるもの~

「ストレス」
ストレスや緊張は、安らかな眠りの妨げとなります。
また不眠への恐怖や無理にでも眠らなければという考えもストレスの原因となります。

「身体的要因」
高血圧や心臓病による息苦しさや、呼吸器疾患による咳。
糖尿病、関節リウマチによる痛み、アレルギー性疾患による痒み、脳血管障害などでも不眠となります。

また、睡眠時の呼吸が妨げられる「睡眠時無呼吸症候群」や足の強烈な痒みによって睡眠が妨げられる「ムズムズ脚症候群(レストレスレッグス症候群)」などもあります。

身体的要因による不眠の場合、不眠の解決よりもその原因となっている病気の治療が先決となります、原因となっている病気が治療されることで、不眠は自然と解決します。

「精神的要因」
多くのこころの病気には、不眠の症状を伴います、最近ではうつ病にかかる人が増えています単なる不眠だと思っていたら実はうつ病だったというケースも少なくありません。

睡眠障害、抑うつ状態、興味や喜びの喪失、物事への焦燥や制止、易疲労感や意欲低下、無価値観や罪責感、思考力や集中力の低下、自殺願望、食欲や体重の異常の9つうち5つ以上の症状が2
週間以上みられる場合には早めに専門医を受診してください。

「薬物や刺激物」
治療薬が不眠をもたらすこともあります。
睡眠を妨げる薬としては血圧を下げる降圧剤や抗がん剤などが挙げられます。

また花粉症やアレルギーを抑えるために使われる抗ヒスタミン薬では日中の眠気が出ます。

コーヒー・紅茶などに含まれるカフェイン、たばこに含まれるニコチンなどには覚醒作用があり、安眠を妨げます。
カフェインには利尿作用もあり、トイレの回数も増えます。

「生活リズムの乱れ」
現代は24時間社会と言われるほど昼と夜の区別がなくなってきています。

夜勤などの交代制勤務夜勤時差、夜ふかしや起きる時間がおそいなどの体内リズムが乱れることで不眠を招きます。

「環境」
光や騒音によって睡眠が妨げられるケースもあります。
また枕やマット、布団などの睡眠環境の変化なども挙げられます。

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<西洋医学的治療>
不眠症の治療は睡眠薬を用いた薬物療法が主要な治療法です。

どうしても不眠症が治らない場合は専門医(心療内科、精神科)に相談しましょう。専門医に相談するのは気が重いという方は、かかりつけ医に相談してみるといいでしょう。

誰かに相談するだけでも不眠恐怖は和らぎます。

大切なのは一人で考え過ぎないことです、心配することそのものがストレスとなり、不眠を悪化させるだけでなくこころやからだにも悪影響を与えてしまいます。


<予防>
不眠症の原因は上記に挙げたようなさまざまな原因がありそれらを診断し、取り除くことが不眠の解決の第一歩です。

不眠症を予防する貯めには、自分流の安眠法を工夫することが効果的です。安眠のためのポイントを下記にまとめました

◆就寝・起床時間を一定にする
睡眠・起床時間は、体内時計によって調節されています、夜ふかしや寝坊、昼寝のしすぎは体内時計を乱し、不眠の原因となります平日、休日を問わず同じ時間に就寝・起床できる習慣を身に着けましょう。

◆睡眠時間について
理想的な睡眠時間は平均して、8時間と言われていますが、人には個人差があり、4時間眠れば十分という人もいれば、10時間眠らなくてはならない人もいます。

なので無理に「○○時間眠る!」と目標をたてるのではなく、たとえ短い時間しか眠れなくても目が覚めたら寝床から出ましょう。

また昼寝をするときは、午後3時までの間に20~30分程度眠ることで、効果的にリフレッシュすることができます。

◆太陽の光を浴びる 
日光を浴びること体内時計が調節され、夜に眠気が生じてきます。つまり「早起き」をすることが「早寝」につながるのです。

◆眠る前にリラックスタイムを
眠る前にリラックスをすることが安眠のコツです。
音楽を聞いたり、読書をしたりと自分の好きなをして心身をリラックスさせましょう。

また入浴をするときは就寝の一時間前に入ることでよりリラックスすることができます。

◆自律神経を整える
自律神経とは血液の循環や呼吸、食べ物の消化などの各種の自律機能を司る神経で、交感神経と副交感神経とに分けられます。

この2つの神経のバランスが崩れることで不眠や便秘、下痢など様々な症状が現れます。

自律神経を整えるには上記の様な方法がありますが、鍼(はり)やお灸、マッサージにも自律神経を整える効果がありますのでオススメです。

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東洋医学の視点から

<原因>
不眠は内熱によって心神が乱れるあるいは血虚や陰虚により心神が養われないことによって起こるものが多い。

なお、入眠困難は内熱によるものが多く、中途覚醒は血虚によるものが多い。

痰熱」による不眠
飲食の不摂生や胃の運化作用の失調によって痰湿が生じ、それが熱化すると痰熱が生じる、この痰熱が心神に影響すると不眠が起こる。

肝火」による不眠
抑うつや激怒によって情志を損傷し肝の状態が悪くなると気鬱という病態が生じる、この状態が改善されないと肝火(東洋医学の概念上の火)となりこの火が心神に影響すると不眠が起こる

血虚」による不眠
の化生が不足したり出血や熱によってが損傷することでの滋養を受けられず不眠が起こる。

心陰虚」による不眠
陰液津液・精)の不足によりが滋養されず、不眠が起こる。


<東洋医学的治療>
内熱による不眠
体内の余分な熱や痰湿を取り去り、肝火や心火を落ち着け心神の状態を正常に戻すことで不眠の解消を目指します。

血虚、陰虚による不眠
身体の中に不足している陰液を補うことで、臓腑を滋養し機能を正常に戻すことで不眠症の解消を目指します。


<予防>
基本的には、西洋医学での解説と同じ様に生活習慣の改善や自律神経を整えることが重要です、また鍼(はり)やお灸、マッサージにも自律神経を整える効果があります。

まとめ

不眠症は今や現代病とも言えるほど多くの人が悩んでいる病気です、原因もはっきりしておらず様々な要因があるといわれています、しかし不眠症は特殊な病気ではなく、生活習慣を見直したり、自律神経を整えるなど適切な対処を施せば治る普通の病気です。

睡眠を改善するには⇒

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